平成23年3月8日(火)

帝国陸軍と神代の自衛隊!

坂梨靖彦先生

坂梨靖彦先生

戦略研究家、京都帝大卒、元陸軍主計少尉・航空自衛隊空将補


講話概要

 当団体に古くから参加されている坂梨靖彦先生が、斯界で知られている雑誌『軍事研究』に本年の1月号からずっと、「帝国陸軍と神代の自衛隊!」と題する御体験を連載中なので、この機会に、当団体でも、同じテーマで御講話いただきました。
 それは、一代記ですから広範にわたりますが、その要旨を記しますと、坂梨先生は九州出身で、旧制中学は東京府立一中、しかし、柔道を得意としていましたので、柔道の名門・愛媛の旧制松山高等学校へ進学。大学は京都帝国大学へ進学したが、大東亜戦争に突入したので、二年で繰上げ卒業・学徒出陣という状況を知り、どうせ長い命ではないということで、仲間と毎晩飲み歩き、祇園で芸者を揚げたりした。入隊し東京溝の口の連隊で徹底した軍隊教育を受け、幸い陸軍経理学校の試験に合格し、外地には行かなかったが、3月10日の東京大空襲では救援に赴いた。死屍累々でそれは悲惨な状況だった。終戦後、進駐軍が印刷工場を捜していると聞き、印刷会社を立ち上げ、いわゆる成り金になったが、仕事を任せた友人に裏切られ、無一文となった折、警察予備隊創設を知り応募・入隊したが、直後の健康診断で肺に影ありと言われ入院。幸い医師が旧友だったので、静養して回復して警察予備隊に復帰。それが保安隊から自衛隊となり、自衛隊の草創期から体験したお話で、正に戦時・戦後の生証人で、歴史的証言でした。
ご案内状(pdf)  

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