平成23年2月10日(木) |
派閥・権力闘争の実情と対策! |
高橋利行先生
政治評論家、元読売新聞解説部長・論説委員・編集局次長
皆さん、長年、日本政界を見て、どうお感じになりますか。自民党政権時代もそうでしたが、党内に派閥が出来、互いに権力闘争を繰り返し、その反省もあって、中選挙区制を小選挙区制に変更しましたが、多少、弱まったとはいえ、なお派閥・権力闘争は収まらず。政権交代で、民主党政権となった今日でも、収まるどころか、むしろ民主党内の対立は激化している感があります。これは、日本政治の宿命なのでしょうか? なんとか是正できないものでしょうか。
特に、わが国が経済・財政・外交・安全保障などで危惧されているいま、対策が必要です。
そこで今回は、読売新聞政治部記者として主要派閥や自民党を担当。首相官邸記者クラブ・キャップ、政治部次長、解説部長、論説委員、編集局次長を経て、平成15年から政治評論家として独立。この課題の権威者・高橋利行先生に御解説をいただきました。
その要旨は、政党の対立、権力闘争は戦前からあった。政友会と憲政会が対立し、高橋是清内閣から林銑十郎内閣まで10数年は、1年足らず精々2年足らずの内閣であった。そして、大東亜戦争へと進んでゆく。戦後、小泉内閣のあと1年程度の内閣が続いているのは心配である。日本の政党政治はヨーロッパのそれとは異質であり、真の政党政治と言えないように思う。いま問題の小沢一郎は、派閥政治の是正を唱え、中選挙区制を小選挙区制に変えたが、その後、小沢派が最大の派閥を擁しているのは皮肉な現象である。菅内閣は、小沢を排除してなんとか政権を維持しようとしているが、予算関連法案が通る見込みもない。仮に公明党や社会党を抱き込んでも、何もできない。また、解散しても、民主党も自民党も過半数を取ることができず、より混乱するだろう。衆参ねじれ現象から、憲法を改正して、参議院の構造を替える必要がある等々、御提案があり、その後の質疑応答も大層盛んでした。
●ご案内状(pdf)
■高橋敏行先生の講話(姉妹団体の(公財)協和協会での月例会)
・都民ファーストという時限爆弾!(平成29年4月20日)
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・トランプ氏勝利に伴う緊急月例会(平成28年11月17日)
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・最近の政治状況について分析し解説する(平成26年10月30日)
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・都議選の結果、それに続く参院選選挙とその後の政局(平成25年6月26日)
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・衆議院総選挙の展望と今後の日本の行方(平成24年12月13日)
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