令和2年2月6日(木) |
健康で長寿の秘訣、その生活習慣と食生活! |
大和田 潔先生
医学博士、秋葉原クリニック院長、著書多数、テレビ・雑誌でも活躍
食事と健康についての情報が錯綜している。テレビなどのメディアが、「納豆が健康にいい!」「トマトこそ長命の秘訣!」などと囃し立てると、スーパーから、その単品だけが売り切れてしまったりする。それぞれの話は正しくても、食べるもの全体を見てバランスよく食さなければ意味がない。正しいエビデンスに基づいた食事と軽い運動が、健康には重要である。
栄養学も日々進化している。1980年代には、コレステロールが悪役で、イカや貝、エビまでは良くない食材とされた。現在では、HDLコレステロールには問題がなく、LDL、small dense LDLだけが悪者で、これが動脈硬化などの原因だということが分かってきた。また、体内のコレステロールはその80%を本人の肝臓でつくっており、残り20%が食物由来であるので、食物だけに高コレステロール値の原因を求めるのはおかしい。
「健康によい」と言われる和食だが、弱点もある。(1)塩分が多いことと(2)白い炭水化物(白米、うどん)が多い点である。塩分摂取量が多いと、高血圧症患者になるリスクが高まる。また白米の摂取量が多いと糖尿病の発生率が高くなる。そこで、先生が提唱しているのが、和食と地中海食のいいとこ取りをした地中海和食である。地中海食には、青魚に含まれるDHA・EPAやえごまに含まれるαリノレン酸を豊富に含んでおり、健康に役立つ。具体的には、鶏、ごぼう、ねぎ、豆などの鶏鍋(和風だし)にトマトなどのパスタの組み合わせなどを勧めている。
●ご案内状(pdf)