平成18年6月13日(火) |
日本は中国にいかに対処するべきか |
岡田英弘先生
東京外国語大学名誉教授、元同大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授
当団体はこれまで、国際親善部会を中心に、東アジアの国々といろいろと交流を重ね、特にここ20年にわたり、日、韓、中・台で、各国持ち回りにて「国際漢字会議」を開催するなど、努力を続けてきております。
しかし、近年、特に中国は、日本の歴史教科書に文句をつけ、我が国の尖閣諸島に領有権を主張し、小泉総理の靖国神社参拝に抗議し、また巨大な軍事力を構築しようとするなど、中国のやり方は、これまでも巨額なODAを提供して、友好の手を差し伸べてきた日本の手を振り払うような感じで、どうも、理解できないものが多くあります。
そこで今回、長年にわたり、中国の歴史学・民族性・行動原理等々、多方面から中国を研究してこられた東京外国語大学名誉教授・岡田英弘先生に、その辺の御解説をいただき、また、日本は、中国に対して、どう対処していけばよいか、御提案いただくことにいたしました。
その内容は、日本人はとかく、中国を日本と同様な一体な国と考えているが、実際の中国は、村ごとに言葉が違う状況で、過去に大陸を支配した民族も異なり、20世紀までは、中国もなく、中国人も居ない。点と線のネットワークの支配に過ぎない。そうした体験から、中国人は他人に弱みを見せない、弱い人間は尊敬されない。毅然とした態度が必要である等々、その気質が分かり勉強になりました。