平成13年3月16日(金) |
海洋国家・日本の再建構想 |
伊藤憲一先生
青山学院大学教授、日本国際フォーラム理事長、
戦後、焼け野原から立ち上がり、世界第二の経済大国になった日本の努力は、大いに評価されなければなりませんが、経済はこの十年停滞し、IT(情報技術)産業などもアジア諸国にさえ遅れをとり、政治も混迷を続け、教育や社会事象でも精神構造異変を思わせる事件が続発するなど、21世紀のわが国は、いろいろと不安材料を抱えております。これをどう打開するかは、まさに焦眉の急であります。
そうした折、伊藤憲一先生が主宰される「日本国際フォーラム」では、四面海に囲まれた地政学的条件を踏まえ、日本の再建構想をまとめられましたので、伊藤先生にその内容を御解説いただきました。
伊藤先生は、再建策として、いろいろと例証を挙げて、日本は西洋でもなければ東洋でもないと分析された上、「海洋国家」の意義を論じられ、日本は、これまでの島国国家観から脱して、「海洋国家」としてのメンタリティを自覚することにより、はじめて再建への基礎固めができる、と論じられました。