平成24年4月16日(月)

地震は予知できる! 

早川正士先生

早川正士先生

電気通信大学名誉教授

講話概要

 地震は昔から、東日本大震災でもそうですが、実際に起こった時点で、震源地は何処、震度(あるいはマグニチュード)はいくら、津波の有る無しが発表されるのが普通で、地震の発生は予め予報できない、とされてきました。
 ところが、これに対して、早川正士電気通信大学名誉教授(元同大学教授)は、これまでの地震学は、「この断層が動いた」「どのプレートがずれた」といった地震のメカニズム研究が主目的なので事前予知が出来ない。しかし、早川先生の研究方法、すなわち「地震電磁気学」からすると、地震が発生する数週間前に、地中でマイクロ・クラックと呼ばれるヒビが入る。つまり、地面がずれることにより、摩擦電気が起こり、それによって電波が発生する。また、地中からラドンが噴出してくるが、これがプラスの電荷をもっている結果、電離層や大気や地中に電磁的前兆現象が起こるので、それを観察することにより、地震の予測が可能となる。
 しかも、それはVLFと言われる超長波なので、山や建物があっても、乗り越えるし、長距離へ届くので、広域での観測が可能である。このVLF電波を受信・観測することにより、電離層攪乱が分かる。特に、大地震の前には、電離層が低く下がり、VLF電波も低く飛ぶので、M7〜M8といった大地震のときは、より予想しやすい。さらに、ULFと呼ばれる極超長波を観測する受信機器を使えば、その検知半径は100キロメートルなので、各県にとりあえず一局設置したい。その費用は一局で200万円程度、との御説明でした。一同、その程度の費用であれば、この研究・施設をぜひ進めるべきではないか、との声があがりました。  

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