平成22年7月7日(水)

頑張れ! 日本の製造業!
――中韓印泰越を乗り越える経営――

橋本久義先生

橋本久義先生

政策研究大学院大学教授、元通商産業省総括研究開発官


講話概要

 日本は、「失われた20年」と言われるように、平成2年のバブル崩壊後、経済は低迷を続け、本年度予算も税収36兆円に対し、支出が92兆円、その内、国債発行44兆円という収支不均衡予算で、累積財政赤字も900兆円に近く、国民一人当たり700万円もの借金を負っている計算です。
 この日本の経済・財政危機をどうして脱するか、それが、いま、参院議員選挙でも、各党、それぞれが論点にしているところですが、それも、多くは消費税増税の是非に集約されている感があります。しかし、橋本久義先生は、これを解決する根本は、日本の製造業の活性化、税収の増加にあると提言しておられますので、御解説をいただきました。
 その要旨は、まず、東大工学部で鳩山由紀夫前総理とは同期で仲がよかった。当時は、東大安田講堂事件があり、授業もなかったので、余り勉強しないまま、卒業となった。学者肌でまさか総理になるとは思わなかった、等々の前置き披露のあと、御専門の本題に入り、例えば、いま、自動車は電気自動車に代わると言われているが、そのバッテリーは約200万円、しかし、年々劣化し2年で3分の1の効率に落ちる。充電スタンドといっても、1時間充電で500円にしかならないから、充電スタンドは商売にならない。やはり、ハイブリッド自動車だが、3万点の部品を必要とし、精密なその部品を作れるのは日本だけである。民主党のマニフェストを実行するとなると、日本が潰れることを憂えると述べるなど、現場をすべて視察しての論証なだけに、説得力があり感動しました。その後の質疑応答も盛んでした。
ご案内状(pdf)

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