平成20年6月12日(木)

食の戦争──知っていますか? この現実!──

岡田広行先生

岡田広行先生

  東洋経済新報編集局副編集長


講話概要

 食料高騰の原因は、原油の高騰で、アメリカをはじめ、バイオエタノールを採るため、トウモロコシやサトウキビに補助金を出していることから、大豆・小麦から転作する農家が多い。小麦の大輸出国であったオーストラリアは、大旱魃で輸出どころではない。また、農産物輸出国であったロシア、アルゼンチン、ベトナムなども国内事情から輸出規制を宣言し、加えて、農作物の値上がりを見越して巨大な投機筋が買い占めている。この傾向はさらに続くであろう。そこで、すでに、食料争奪戦が始まっており、それは「食の戦争」といってよい。
 日本はどうか、食料自給率が40%を切り、一般農家も採算が合わず、酪農家は輸入飼料の高騰に苦しみ、漁業も燃料費の高騰で漁に出ても採算が合わない。ではどうするか、政府は、食料備蓄推進、株式会社化の積極導入、その他きめ細かい政策を採るべし、との解説でした。

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