平成17年2月18日(金) |
イラクの歴史、国民性、総選挙、今後の見通し |
片倉邦雄先生
21世紀イスラーム研究会代表幹事、元駐イラク大使・エジプト大使
中東問題、特に、イラク問題は、極めて重要な節目にかかっております。近くイラクで総選挙が行われる予定ですが、これがうまくいくかどうか、また毎日のように報道される武装勢力による攻撃が収束するかどうか。この課題は、世界各地でのテロ騒ぎが収まるかどうかに結びつきますから、日本国民も、地球の裏側のことだから、と考えていることは許されません。いまや、すべては地球規模で考える時代だからです。
そこで、今回は、駐イラク大使をはじめ、駐アラブ首長国連邦大使、駐エジプト大使、駐アフリカ開発担当大使等々を務められ、イラクはじめ中東・イスラーム問題の権威とされる片倉邦雄元大東文化大学教授に御解説を頂くことにいたしました。
そのお話は、これまでの新聞・テレビなどの報道では、いまひとつわからなかったことどもが、絵解きされた思いでした。
そのお話は広範に及びましたが、特に、イスラームの思想・信仰の内容・あり方、そして、シーア派・スンニ派、クルド族の違いなど、分かりやすくご解説くださり、イスラームの世界がかなり分かってきましたが、それだけに、イラクをはじめとする中東問題の解決・打開策の難しさを痛感しました。政府も、こうした現地での体験者の話や見解を良く聞いた上で、長期的・合理的な対応策を立てる必要がある、との思いを強くしました。