平成17年5月20日(金) |
なぜ、日本の教育は、変わらないのですか? |
グレゴリー・クラーク先生
国際教養大学副学長、多摩大学名誉学長・前学長
我が国は、19世紀末に近代国家の仲間入りをし、全国の市町村に小学校、そして中学校、さらには要所要所に高等学校、そして大学を設置し、教育こそ近代化の基礎として、教育立国を実現してまいりました。しかし、第二次世界大戦での敗戦後、占領軍指導のもと6・3・3制など学制の改革が行われ、それはそれなりの成果を挙げたとはいえ、その後、久しく教育の低下・荒廃が叫ばれ、国民一同、教育改革の必要を痛感しながらも、今日に至っております。
そうした折、知日派の筆頭であり、上智大学教授、多摩大学学長、そして現在国際教養大学副学長のグレゴリー・クラーク先生が、日本の教育の現状を深く憂えて、日本の教育改革について、いろいろと御提案くださっておりますので、まことにありがたいことと存じ、お招きをいたしました。
そのお話は、お子様方を日本の学校に通わせられただけに、日本の教育の実態を実に良く御存知で、その上に立ち、外国の教育との比較も交えて、伝統が一旦崩れると再建は極めてむずかしい。学校も社会も、例えばボーイスカウトのような組織を考え活用して、国民が一体となって、教育再建に取り組む必要があるなど、私ども日本人が気がつかないこともいろいろと御指摘下さり、大層勉強になりました。質疑応答も盛んでした。