平成17年3月14日(月) |
我が国周辺諸国の核・ミサイルと、日本の防衛 |
杉山徹宗先生
明海大学教授、軍事学の専門家
北朝鮮と日・米・韓・中・露の6カ国協議が延期に次ぐ延期で一向に捗らないうちに、先日、北朝鮮は核保有・核武装を宣言しました。周知のように、北朝鮮はノドンばかりではなく、テポドンという大陸間弾道ミサイルも開発しているだけに、いざとなるとその脅威は計り知れないものがあります。また、中国軍も、軍備、特に核やミサイル技術、それを搭載した原子力潜水艦も、着々とその性能を高めてきております。
日本国民は、まだ、それら周辺諸国の軍事力の内容・性能を理解していないだけに、心配があります。そこで今回は、以前からそうした問題を研究しておられる軍事学の専門家であります杉山徹宗先生に、御解説を頂くことにいたしました。
そのお話は、レジメに加え、地図、図表など多くの資料を駆使してのご解説でしたので、日本周辺諸国、すなわち北朝鮮、中国、韓国の軍事力の状況、そして同時に、日本のおかれた脅威の実態がよく分かり、大層勉強になりました。
日本国民一般は、こうした周辺諸国の軍事力の対比実態を知らないわけですから、以前から杉山先生が嘆いておられる「周辺諸外国はみな大学に軍事学講座をおいているのに、我が国は敗戦ボケで、今もって大学に軍事学講座がない。報道機関もそうした知識がないので採り上げることが少ない」ことが、日本の存立の現在・将来の対策を誤らせるのではないか、と大変危機感を覚えた次第でした。