平成31年4月17日(水) |
北朝鮮どうなる? 混迷する東アジア情勢! |
重村智計先生
朝鮮半島問題研究の専門家、早稲田大学名誉教授、
北朝鮮の実力として、GDPは韓国の3分の1程度の約1兆円、国家予算は韓国の100分の1程度で約80億円、石油輸入量はわずか70万トン程度なので、戦争ができる状態にない。
米朝第2回目の首脳会談がなぜ決裂したのか? については、トランプの主張が、(1) 核兵器や化学兵器の廃棄、(2)核施設工場の破壊、(3) 核査察の受入れ、(4) 核科学者の追放、であり、そのすべてが行われた後に制裁解除する、というものであったが、実務者会議で、これら条件が、金正恩には伝えられていなかったようで、トランプからこの条件を突きつけられて、金正恩は何も言えなくなり、トランプへ「時間をくれ」といい、トランプも多少の猶予を与えたようである。 そこで、その後の金正恩の言動をみると、秋までに、朝中首脳会談、朝ロ首脳会談、そして、 南北首脳会談を考えており、また、それまでにトランプとの間で制裁解除の空気を作ろうとして いるように見える。また、金正恩は、「核兵器の廃棄」に猛反対している軍勢力を抑えるべく、 これまでの軍主導から党主導へと移行することに全力を挙げようとしているように思われる等々 の御解説があった。なお、米韓関係は、4月11日の米韓首脳会談は僅か数分間であり、そこか ら、トランプは、文在寅を「北朝鮮の手先」と考えて見捨てており、経済状況も悪く、末期的状 態にある等々解説され、重村先生のすばらしい分析力に、一同感銘いたしました。(清原記)
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