令和元年11月15日(金) |
大災害における危機管理 〜リスク・コミュニケーションによるアプローチ〜 |
福田充先生
危機管理学の権威、日本大学危機管理学部教授、政治学博士
東大大学院生であった時、阪神淡路大震災が起き、そのショックでそれまでの研究を投げ出し、危機管理学に取り組んだ。次にその研究内容として、各種の危機類型を紹介された後、自然災害を中心にお話しがあった。一般に「リスク」と「クライシス」があるが、学問的には、「リスク」は災害発生前、「クライシス」は災害発生後と区別している。災害時に重要なのは、まず情報である。今回でも明らかのように、大災害の場合は電気やガスがストップする。そのため、向後、防災無線の整備とスマホへの災害速報の充実が必要である。国民も今回の大災害を機に「ここは大丈夫だろう」といった思い込みを捨て迅速避難してほしい。消防・警察・自衛隊が助けに来てくれる公助を待つのではなく、自分の身は自分で守る自助、そして、家族・隣人の連携による共助を、日頃から心掛けるべきだ。また、スマホが使えなくても、災害用伝言ダイヤル一七一があることを認識してほしい等々、大層貴重な助言をいただいた。(清原記)
●ご案内状(pdf)